« 1枚目はどーしたんだ?(ネタバレの嵐) | Main | IF AWARDS 2005 »

Sunday, 27 November 2005

アフガニスタン映画祭(ネタバレあります)

本日はアフガニスタン映画祭と言うイヴェントに行って参りました。アフガニスタンはここら辺にありまして 時折ニュースで話題になったりもしますが、繰り返された内戦と侵攻の為に、世界で最も貧しい国(最貧国)の内の一つになってしまった国です。去年日本でも、タリバーン政権下のアフガニスタンを舞台にした「アフガン零年 」と言う映画が公開されたりもしました。

池上会館と言う区立の施設の他目的ホールで行なわれていました。入口はこんなこんな感じ。入口の脇では関連グッズや書籍等を販売してました。

作品の上映はフィクション5編とドキュメンタリー4編の計9編でした(あらすじはこちら を参照)。とにかく何もかもが『零(ゼロ)』からの出発ですので、地道にコツコツと撮られた作品ばかり。最近はデジタル・ヴィデオが導入された事もあり、フィルムを使用していた時と比べるとコストが2分の1〜3分の1で済むそうですが、それでも長編を作るのはかなり難しく、今回も殆どが10〜40分のショート作品。90分の長編も3編から構成されたオムニバス作品でした。

「ウーマン・イン・シネマ」と言うドキュメンタリーでは、「女優」を見付ける事の困難さがテーマの一つとして取り上げられていました。イスラム世界であるアフガン社会では、女性が映画に出演するのはなかなか難しいそうで、例え出演を承諾してもらえたとしても、「未婚の女性の役ならOK。誰かの奥さんや恋人役はNG」等の制約が付いてしまうのだとか。その結果どうしても同じ役者を「使い回す」事にならざるを得ないワケです。
実は今回上映された中にも、同じ女の子(「アフガン零年」の主役マリナ・ゴルバハーリ嬢)を採用している作品が3編程あったのですが、それも上記の様な理由があるからなのかも知れません。

「パミールの大地」と言う作品では、2004年に行なわれたアフガニスタンの初代大統領選挙がテーマになっていました。都会では活発に繰り広げされている選挙活動も、地方ではなかなか難しいのが現状です。重要な情報媒体であるTVやラジオが、一集落に数台しか無かったりする地方も沢山あります。
そのTVにしても、自国の番組は電波が届かないので視られなくって、隣国のキルギスタンの番組を視ていたり、とか。文字が読めない人達も未だ未だ大勢居る為、投票用紙を見せられても誰が誰だか分からなかったりするのです。
それでも彼等に共通するのは、「戦争の無い安心して暮らしていける日々」を心から求めている事。厳しくも壮大なアフガニスタンの風景と、そこに暮らす人達のささやかながらも切実な願いが印象的でした。

「ストレンジャー」は前述の「アフガン零年」を撮ったセディク・バルマク監督の1986年の作品。勿論日本初上映です。フィルムの劣化がかなり進んでいて、画面全体雨降り状態ですし色調もとても悪いのですが、自分的には一番「惹かれ」ました。
正直な所、ネタはありがちだし演出も陳腐だしオチも途中で読めるし、と言った具合なのですが、何か光るモノがありました。それが何か?と問われると答えるのは難しいのですが、とにかく画面全体から観る者を引き付けて離さない「力」が感じられた作品です。まさに「栴檀は双葉より芳し」と言った所でしょうか。

映画の上映の合間には、アフガン・フィルムの所長であり、「石打ち刑」の監督でもあるアーマディ・ラティフさんを囲んでのシンポジウム も行なわれました。
ラティフ所長曰く「皆さん、今回上映された作品をご覧になって、強い『ショック』を受けられたかもしれませんが、現実のアフガニスタンではもっと非道い事が幾らでも起こっています」「でも我々は『希望』を持って映画を作っています。次にこう言った様な機会を持つ事が出来たならば、そう言う作品をもっと多く上映出来る様にしたいです」と語っていらしたのが印象的でした。

今回が全く初めてと言う事で、色々手探り状態だった用に見受けられました。一応タィム・テーブルを組んではいたモノの、少しずつ後ろへ後ろへとズレて来てしまい、8時終了予定が夜の9時過ぎになってしまったりもしました。それでも手作り感に溢れ、スタッフやボランティア、お客さんに至るまで、参加した人達皆が一体となり、隅から隅まで『アフガニスタン漬』になれた良いイヴェントだったと思います。

願わくば今回限りで終わる事無く、毎年とは言わなくても隔年とかで息長く続けて欲しいものです。

|

« 1枚目はどーしたんだ?(ネタバレの嵐) | Main | IF AWARDS 2005 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65592/7390243

Listed below are links to weblogs that reference アフガニスタン映画祭(ネタバレあります):

« 1枚目はどーしたんだ?(ネタバレの嵐) | Main | IF AWARDS 2005 »